日本ホテル宿泊税:どの都市で徴収される?誰が支払う?どう支払う?

現在、日本では17の都道府県または市町村がホテルや旅館の宿泊者に対して宿泊税を課しています。対象地域には東京都、北海道、大阪府、京都市、広島県、福岡県、長崎市、金沢市などの人気観光都市が含まれます。また、2026年度中に新たに宿泊税の導入が承認されている地域が5箇所あり、長野県、沖縄県、熊本市などが該当します。これに加えて、導入を検討する自治体も増えており、宿泊税は今後日本各地で一般的な税となる見込みです。

宿泊税

 

ここでは日本各地の宿泊税に関する情報をまとめました。大阪宿泊税京都宿泊税東京宿泊税福岡宿泊税北海道宿泊税、そして沖縄宿泊税に関する内容を含み、ご自身が課税対象となるかどうか、またどのように納税するのかについてご案内します。

 

記事目次

 

 

一、日本のホテル宿泊税:課税対象、計算方法、納税方法

 

宿泊税は、日本の地方自治体がホテル宿泊者に対して課す観光目的の税金であり、主にオーバーツーリズムによって生じる様々な問題への対策費用として、観光に関連する行政支出に充てられます。

 

宿泊税は日本政府が徴収する統一的な国税ではなく、各地方自治体がそれぞれの状況に応じて導入の可否を決定するため、全ての地域で宿泊税が課されるわけではありません。しかし、導入する自治体が増えていることから、今後ますます多くの人気観光都市で宿泊税が導入されるものと考えられます。

 

東京は日本で最も早く宿泊税を導入した地域であり、2002年10月に遡ります。一方、大阪京都福岡は、それぞれ2017年1月1日2018年10月1日2020年4月1日から徴収を開始しました。また、北海道2026年4月1日から宿泊税の徴収を開始しており、もう一つの人気観光地である沖縄についても、2027年2月1日からの課税開始が予定されています。

日本ホテル宿泊税

 

とはいえ、東京や大阪を訪れたことがある方の中には、なぜ現地のホテルでこの宿泊税を支払わなかったのか、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

これは不思議なことではありません。私自身、以前は東京や大阪で宿泊税を支払ったことがありませんでした。というのも、我々のような一般旅行者が利用するホテルのほとんどは一般的なビジネスホテルであり、その宿泊料金は宿泊税の課税最低ラインに達していないことが多いからです。

 

しかしながら、宿泊税の課税最低ラインの引き下げや、日本のインフレによるホテル料金の上昇などにより、課税ラインに達して宿泊税が必要となるケースはますます一般的になっています。ここ数年、東京、大阪、京都といった都市を旅行した際には、私も宿泊税を支払いました。

 

では、どのような場合にこの宿泊税を支払う必要があるのでしょうか。また、自分が課税対象かどうかをどう判断し、どのように支払えばよいのでしょうか。以下で一つずつご説明します。

 

 

1. どのような宿泊施設に泊まると宿泊税がかかるのか?

 

宿泊税の課税対象は、ホテル温泉旅館民宿を含む、すべての短期宿泊施設の利用者です。ただし、ほとんどの地域の宿泊税には最低課税ラインが設けられており、宿泊料金がその最低ラインに満たない場合は、宿泊税を支払う必要はありません。また、一部の地域では、子供(一般的には12歳未満)は免税となります。

 

2. 日本の宿泊税はどこで支払うのか?

 

宿泊税は通常、温泉旅館の入湯税と同様に、チェックイン時にホテルで徴収されます。予約時に表示される料金には、通常、宿泊税は含まれていません。そのため、予約時にクレジットカードで全額を支払った場合でも、チェックイン時に別途この宿泊税を支払う必要がある可能性があります。

 

ただし、地域やホテル、時期によって、宿泊税の徴収方法が異なる場合があります。例えば、私が2023年に大阪、東京、京都を訪れた際、宿泊したホテルの宿泊料金は比較的高額で宿泊税の対象となるはずでしたが、大阪と東京のホテルでは税額を請求されませんでした。これらのホテルでは、予約時に支払った宿泊料金に税金が含まれる徴収方式を採用していた可能性があります。一方、京都のホテルでは、チェックイン時に税額を請求されました。

 

しかし、2025年に再び大阪を、2026年に東京を訪れた際には、宿泊したすべてのホテルでチェックイン時に宿泊税を支払う必要がありました。あるいは、現在の徴収方式は、予約サイトを通さずにホテルで直接徴収する方式に統一されつつあるのかもしれません。

 

3. 宿泊税の税額はどうやって決まるのか?

 

ほとんどの地域で導入されている宿泊税は、消費税のように消費金額の一定割合で課税されるのではなく、定額で一人あたりに課される人頭税です。課税額は、一人一泊あたりの宿泊料金に基づいて決定され、一室あたりで計算されるものではありません。

 

しかしながら、宿泊税の運用経験が蓄積されるにつれて、最近では変更が見られ、消費税のように消費金額の一定割合で課税する方式を採用し始めた地域も出てきています。

 

現在、日本各地の宿泊税の税額計算方法は、一般的に以下の二つに大別されます。

  • 定額制 – 一人一泊あたりの宿泊料金に応じて段階的に定額が課税されます。例えば、一人一泊あたりの宿泊料金が10,000円未満の場合は100円、10,000円~20,000円の場合は200円、20,000円超の場合は400円などです。
  • 定率制 – 宿泊料金に一定の税率を乗じて税額を計算します。例えば、税率3%など。

 

定額制、定率制のいずれの場合でも、課税段階の決定や税額計算の基準となる宿泊料金とは、素泊まり料金とそれに関連するサービス料のみを指し、消費税(10%)、食事代(朝食・夕食など)、客室内の有料軽飲食代、クリーニングサービス代などは含まれません。

 

 

4. 一人一泊あたりの宿泊料金はどうやって計算するのか?

 

宿泊税が一人一泊あたりの宿泊料金に応じて税額が決まる場合、まず一人一泊あたりの宿泊料金を確定する必要があります。しかし、実際の運用上、一人一泊あたりの宿泊料金をどのように確定するかについては、以下のようないくつかの複雑なケースが存在します。

  • 宿泊料金に含まれない消費税や食事代をどのように区分するか。
  • 一室に複数名で宿泊する場合、一人あたりの宿泊料金をどのように計算するか。
  • 連泊する場合、一泊あたりの宿泊料金をどのように計算するか。
  • 予約時に割引クーポンやプロモーションコードを利用した場合、宿泊料金は割引後の正味金額で計算されるのか。
  • 航空券とホテルのセットプランを購入した場合、宿泊料金部分をどのように区分するか。など。

 

これらの問題に最も関心があるのはホテル側でしょう。税金は彼らが徴収を担当するため、これらの点を明確にすることで初めて正確に税額を代理徴収できるからです。一方、旅行者にとっては、税金は我々が負担するものではありますが、金額が大きくないため、さほど気にすることはなく、ホテルが請求するままに支払うのが一般的です。

 

もちろん、ご自身が宿泊税を支払う必要があるかどうか知りたい場合には、以下のいくつかの例をご覧ください。ただし、予約時に把握できる情報だけで宿泊料金の正確な金額を計算できないケースも常に存在します。例えば、食事代や、航空券+ホテルセットにおけるホテル料金など、ホテル内部でしか分からない情報もあるからです。

 

(1) 宿泊料金に含まれない消費税や食事代をどのように区分するか?

 

宿泊税において課税段階を決定するために用いられるのは純粋な宿泊料金のみです。そのため、食事代、客室内の有料軽飲食代、クリーニングサービス代などは宿泊料金には該当しません。

 

これらの項目が宿泊中に個別に消費された場合、例えば滞在中にルームサービスを頼んだり、客室内の有料の軽食や飲み物を飲食したり、ホテルのクリーニングサービスを利用したりした場合、これらのサービスには個別の請求書または明細があり、その金額を確認することができます。

 

しかし、予約時に朝食や夕食が含まれている場合は、宿泊料金と食事代を区分する方法を見つけなければなりません。区分方法は通常ホテル側しか知り得ませんが、ホテルの朝食が単品で購入可能であり、明確な価格表示がある場合には、朝食を含まない宿泊料金をおおよそ計算することができます。

 

また、東横イン、スーパーホテル、コンフォートホテルなどのビジネスホテルのように、すべての宿泊に無料の簡単な朝食が含まれている場合があります。これらの無料の簡単な朝食は、当局の見解によれば、独立した食事とはみなされないため、宿泊料金からこれらの簡単な朝食の費用を差し引くことはできません。また、簡単な朝食の費用を定義する基準もありません。

 

食事代、客室内の有料軽飲食代、クリーニングサービス代といった宿泊料金以外の費用に加え、消費税も課税段階を決定するための宿泊料金には含まれません。我々が予約時に支払う料金には既に10%の消費税が含まれているため、支払った総額を1.1で割ることで、消費税抜きの金額を算出できます。

 

例:某氏がある予約サイトでホテルを一泊、一人利用、朝食付きで予約し、総額が15,070円でした。また、そのホテルの朝食は誰でも有料で食べることができ、料金は1,000円(消費税抜き)です。

 

宿泊料金を計算するには、まず支払った総額を1.1で割って消費税抜きの金額を算出し、そこから宿泊料金に該当しない朝食代を差し引きます。

 

宿泊料金 = (15,070÷1.1) – 1,000 = 12,700円

 

ただし、アゴダ、ブッキングドットコム、ホテルズドットコムといった国際的な予約サイトの場合、ホテル料金には税金に加えて予約サイトのサービス料が含まれているため、単純に宿泊料金を1.1で割って消費税抜き金額を計算することはできません。

 

 

(2) 一室に複数名で宿泊する場合、一人あたりの宿泊料金をどのように計算するか?

 

日本のホテルは人数に応じて料金が設定されています。そのため、日本の予約サイト(例:楽天トラベル)で予約すると、一人あたりの料金が明確に表示されます。しかし、国際的な予約サイト(例:アゴダHotels.comTrip.com)で予約した場合、一人あたりの料金情報は表示されません。

 

一室に宿泊する全員が大人である場合、一人あたりの料金計算は複雑ではなく、均等に分割するだけです。例えば、3人で一つの3人部屋に宿泊し、総額が24,750円の場合、一人一泊あたりの宿泊料金は7,500円(24,750÷1.1÷3)となります。

 

ただし、同じ部屋に大人と子供が宿泊する場合、子供料金は通常大人よりも安いため、均等に分割する方法は使えず、子供料金がいくらかを把握した上で、大人料金を計算する必要があります。

 

楽天トラベルやホテル公式サイトを通じて予約した場合は、大人と子供の料金が表示されるため、各自の宿泊料金を明確に知ることができます。しかし、国際的な予約サイトを通じて予約した場合は、一般的にこの情報はなく、ホテル側で計算することになります。

 

例:大人2名、子供1名の三人家族が大阪のホテルの一室に一泊、朝食なしで宿泊し、総額が43,120円。予約サイトの情報によると子供料金は8,000円(消費税抜き)です。

 

大人一人一泊あたりの宿泊料金 = (43,120÷1.1-8,000)÷2 = 15,600

 

(3) 連泊する場合、一泊あたりの宿泊料金をどのように計算するか?

 

日本の宿泊税は一泊ごとに計算されます。同じホテルに連泊する場合、一泊あたりの宿泊料金がいくらかを知る必要があります。しかし、一泊あたりの宿泊料金の計算は、単純に平均法(総宿泊料金を宿泊日数で割る方法)で行うのではなく、実際の一泊ごとの宿泊料金を知る必要があります。日本の予約サイトで予約すれば、一泊ごとの料金が表示されますが、国際的な予約サイトや旅行会社で予約した場合は、そのような情報がない場合もあります。

 

例:ある夫婦が大阪のホテルに3泊(木曜日チェックイン、日曜日チェックアウト)、朝食なしで予約し、3泊の総額が54,560円。内訳は、木曜日14,960円、金曜日16,500円、土曜日23,100円です。

木曜日の一人一泊あたり宿泊料金 = 14,960÷1.1÷2 = 6,800 (注:原文の計算例10,780は誤記の可能性があるため、正しい数値で計算しています)
金曜日の一人一泊あたり宿泊料金 = 16,500÷1.1÷2 = 7,500
土曜日の一人一泊あたり宿泊料金 = 23,100÷1.1÷2 = 10,500

 

(4) 予約時に割引クーポンやプロモーションコードを利用した場合、宿泊料金は割引後の正味金額で計算されるのか?

 

当局の見解によれば、課税段階を決定するための宿泊料金は、公式な割引を差し引いた後の正味金額で計算されます。したがって、割引がホテル側から提供されたものである場合、宿泊料金は割引後の実際の支払額(さらに消費税や宿泊料金以外の費用を差し引いたもの)で計算されるべきです。

 

しかしながら、予約サイトを通じて予約し、予約サイトの割引クーポンやプロモーションコード(例:楽天トラベルクーポン)を利用して割引を受けた場合、この割引分は予約サイトが負担するものでありホテルとは無関係ですので、差し引くことはできないはずです。

 

(5) 航空券とホテルのセットプランを購入した場合、宿泊料金部分をどのように区分するか?

 

このケースは比較的複雑です。消費者がこのような旅行セットプランを購入する際、航空券とホテルそれぞれの価格を知ることはできません。そのため、ホテルの宿泊料金がいくらなのかは、旅行会社とホテルだけが知り得る情報となります。

 

 

二、日本のどこで宿泊税が徴収されるのか?

 

2026年4月現在、日本では約17の都道府県または市区町村がホテル宿泊税を徴収しており、東京、北海道、大阪、京都、広島、福岡、長崎、金沢、熱海、高山、下呂、仙台、宮城、松江、常滑などの人気観光都市が含まれます。

 

また、2026年度内に宿泊税の徴収開始が承認された地域が5箇所あり、長野県、沖縄県、熊本市、宮崎市などの人気観光地が含まれます。

 

日本各地の宿泊税リスト:導入時期と税率

 

以下の表は、現在既に宿泊税を導入している地域、および2026年後半に導入予定の地域における、日本の宿泊税情報をまとめたものです。

地域導入時期1人1泊あたりの税額(1人1泊あたりの宿泊金額に基づく)
東京都2002年10月1日– 10,000円未満:免税
– 10,000~14,999円:100円
– 15,000円以上:200円
大阪府2017年7月1日– 5,000円未満:免税
– 5,000~14,999円:200円
– 15,000~19,999円:400円
– 20,000円以上:500円
京都市2018年10月1日– 6,000円未満:200円
– 6,000~19,999円:400円
– 20,000~49,999円:1,000円
– 50,000~99,999円:4,000円
– 100,000円以上:10,000円
金沢市2019年4月1日– 5,000円未満:免税
– 5,000~19,999円:200円
– 20,000円以上:500円
福岡県2020年4月1日福岡市
– 20,000円未満:200円
– 20,000円以上:500円
福岡県内その他の地域
– 一律200円
長崎市2023年4月1日– 10,000円未満:100円
– 10,000~19,999円:200円
– 20,000円以上:300円
常滑市2025年1月6日– 一律200円
熱海市2025年4月1日– 一律200円
高山市2025年10月1日– 10,000円未満:100円
– 10,000~29,999円:200円
– 30,000円以上:300円
下呂市2025年10月1日– 5,000円未満:100円
– 5,000円以上:200円
松江市2025年12月1日– 5,000円未満:免税
– 5,000円以上:200円
弘前市2025年12月1日– 一律200円
宮城県2026年1月13日– 6,000円未満:免税
– 6,000円以上:300円
北海道2026年4月1日札幌市
– 20,000円未満:300円
– 20,000~49,999円:400円
– 50,000円以上:1,000円
函館市
– 20,000円未満:200円
– 20,000~49,999円:400円
– 50,000~99,999円:1,000円
– 100,000円以上:2,500円
富良野市
– 20,000円未満:300円
– 20,000~49,999円:500円
– 50,000円以上:1,000円
小樽市、旭川市、釧路市、帯広市、北見市、網走市、音更町、小清水町
– 20,000円未満:300円
– 20,000~49,999円:400円
– 50,000円以上:700円
倶知安町
– 宿泊料金の3%
ニセコ町
– 5,000円以下:200円
– 5,001~19,999円:300円
– 20,000~49,999円:700円
– 50,000~99,999円:1,500円
– 100,000円以上:2,500円
洞爺湖町
– 20,000円未満:300円
– 20,000~49,999円:700円
– 50,000円以上:1,500円
占冠村、留寿都村
– 20,000円未満:200円
– 20,000~49,999円:400円
– 50,000円以上:1,000円
赤井川村
– 8,000円未満:100円
– 8,000~19,999円:300円
– 20,000~49,999円:700円
– 50,000円以上:1,000円
新得町
– 5,000円未満:150円
– 5,000~19,999円:200円
– 20,000~49,999円:400円
– 50,000円以上:1,000円
北海道内その他の地域
– 20,000円未満:100円
– 20,000~49,999円:200円
– 50,000円以上:300円
広島県2026年4月1日– 6,000円未満:免税
– 6,000円以上:200円
岐阜市2026年4月1日– 一律200円
鳥羽市2026年4月1日– 一律200円
湯河原町2026年4月1日– 50,000円未満:300円
– 50,000円以上:500円
長野県2026年6月1日軽井沢町
– 6,000円未満:免税
– 6,000~9,999円:200円(2029年6月1日より300円)
– 10,000~99,999円:250円(2029年6月1日より350円)
– 100,000円以上:700円(2029年6月1日より800円)
阿智村
– 6,000円未満:免税
– 6,000円以上:300円(2029年6月1日より350円)
白馬村
– 6,000円未満:免税
– 6,000~19,999円:200円(2029年6月1日より300円)
– 20,000~49,999円:400円(2029年6月1日より500円)
– 50,000~99,999円:900円(2029年6月1日より1,000円)
– 100,000円以上:1,900円(2029年6月1日より2,000円)
野沢温泉村
– 6,000円未満:免税
– 6,000円以上:宿泊料金の3.5%(2029年6月1日より5%)
松本市及び長野県内その他の地域
– 6,000円未満:免税
– 6,000円以上:200円(2029年6月1日より300円)
熊本市2026年7月1日– 一律200円
宮崎市2026年7月1日– 一律200円
那須町2026年10月1日– 10,000円未満:100円
– 10,000~19,999円:300円
– 20,000~29,999円:500円
– 30,000~49,999円:800円
– 50,000~99,999円:1,500円
– 100,000円以上:3,000円
沖縄県2027年2月1日宿泊料金の2%、ただし1人1泊あたりの上限は2,000円。

 

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